「主体性」という宝物

2月18日(土)に、「第1回新入生と保護者のための説明会」が行われました。春を迎えた新入生たちは、穏やかな顔つきで説明を聞いてくれました。私は、「今までは、保護者、小学校の先生、塾や習い事の先生という3つの頂点を持つ正三角形の中心に皆さんがいて、大人に守られて過ごしてきました。でも、これからは、皆さん、保護者、中村の先生という頂点を持つ正三角形に変わります。皆さんは守られている立場から、自立への路を歩み始めるのです。中心には夢があります。その夢を大切に育てていきましょう」という話をしました。一人でできることは確実に実行する、すべきことには努力を惜しまず取り組む、やりたいことに挑戦する。このような心構えを、中学校入学までに身につけてほしいという願いを込めてお話ししました。

このような主体性を抱いて生活することは、簡単なことではありません。しっかりとしたセルフコントロールが必要だからです。しかし、新入生の皆さんは中学受験を通じて、この自己管理の力を知らず知らずのうちに身につけています。時間を操ることができるのです。メリハリをつけ、優先順位を考え、小学校でやるべきことと中学校への入学準備を両立させることができるのです。受験をやり遂げた自分を褒めてあげてください。そして、支えてくれた人達に「ありがとう」という気持ちを持ち続けてください。この自信と感謝の気持ちは、必ず皆さんを大きく成長させてくれます。

小学校5年生の皆さんは、来年の2月には受験を迎えます。2月25日(土)に行われる「中村中学校学校説明会~新6年生集まれ!」では、入試問題を使って勉強会をします。皆さんが焦らず落ち着いて勉強できるように、4教科の学習ポイントなどをアドバイスします。勉強は学力を身につけると同時に、人間力も身につけることに繋がります。どちらも一朝一夕には習得できませんので、地道に、コツコツと、諦めることなく持続させることが必要です。勉強したくない日もあるでしょう。辛くて投げ出したくなる日もあるでしょう。そんな時こそ、自分で自分を励ましましょう。何回心が沈んでもいいのです。その度に、自分の心にきちんと向き合い、諦めずに行動する自分を育てていけばいいのです。日々の生活の中では、学力や人間力の習得を実感することはないかもしれませんが、「努力すれば必ず成長する」のです。真剣に取り組む時間が長ければ長いほど、「力」は大きく、広く、深くなるのです。

皆さんは一人ではありません。お母さんやお父さんがいつも寄り添ってくれています。小学校の先生が見守ってくれています。塾や習い事の先生が支えてくれています。自分を応援してくれる人たちに感謝の気持ちを持って、前を見て、着実に進んでください。私は、小学校5年生の皆さんが、今、この瞬間から主体性を持って日々の勉強に取り組んでくれることを信じています。

「自分の路を創る」

2月1日(水)、2日(木)の2日間に亘って中学校入学試験が行われ、コンピテンシー入試(一般入試・特待生入試)、ポテンシャル入試という3種類の入試に受験生が取り組みました。緊張した面持ちで会釈する受験生、笑顔で挨拶をする受験生、「よろしくお願いします」と言いながら受付に向かう受験生など、一人ひとりが自分と向き合いながら来校しました。

「頑張ってほしい」という思いを笑顔で明るく伝えて、受験生と保護者の方を迎えました。受付で受験生に私からの「応援カード」をお渡ししました。少しでも緊張を和らげて試験に臨んでほしいという思いを込めて、2月1日一般入試受験生には「清く澄んだ気持ちで!」「『どきどき』を『わくわく』に!」、2月1日特待生入試受験生には「実力を素直に丁寧に出そう!」「今までの自分を信じよう!」、2月2日一般入試・ポテンシャル入試受験生には「笑顔で気持ちにゆとりを!」、2月2日特待生入試受験生には「頑張っている自分を褒めてあげよう!」「『いつもの自分』で力を発揮しよう!」というメッセージを自筆で書き込んだカードを贈りました。

中学入試は受験生にとっては大きなトランジション(転換期)です。しかも、数年という年月をかけて経験する「節目」です。自分の意思で私立中学校に行くと決め、自分の意志で中学入試の勉強をし、自主自律型の学習者として毎日を過ごしてきた小学校6年生が昨日、一昨日、受験をしたのです。保護者の深い愛情と支援に包まれながら過ごしてきた自分を信じて、全力を出し切ったのです。

この経験は受験生にとって、単に「受験をした」というものではありません。もちろん、「合格した」というものでもありません。行為や結果だけが残るのではなく、受験を決意した日から受験日までの「プロセス」として残るのです。嫌々勉強していた時もあったでしょう。親に叱られた時もあったでしょう。自分を情けなく思った時もあったでしょう。そして、中学入試を止めようと思った時もあったでしょう。その度に、自分と向き合い、自分と戦い、自分を鼓舞し、乗り越えてきたのだと思います。

受験生の皆さん、今までの自分を褒めてあげてください。皆さんは他の8割近い小学生が経験しないことに取り組んできたのです。皆さんは決められた路を歩いてきたのではありません、皆さんが歩いてきたところが路になっているのです。自分の未来を自分で切り拓いてきたのです。遠慮することはありません。思い切り、今の自分も褒めてあげましょう。そして、受験日をゴールと思って立ち止まらないで、スタートだと思って駆け抜けてください。受験中の皆さん、今日は節分、明日は立春です。春に向かって歩み続けてください。心に灯をともし続けてください。保護者の皆さま、今まで通りしっかりと寄り添ってあげてください。