「前後際断」

先日、「卒業生を囲んで」という行事がありました。大学に進学した卒業生が、高校1年生、高校3年生に自分の高校時代の勉強方法や学習へのモチベーションを生み出す工夫や大学生活について語ってくれる行事です。私も生徒と一緒に卒業生の話を聞きました。高校3年時の後悔をありのまま話して、後輩が同じ間違いをしないようにアドバイスしてくれた卒業生もいました。また、未来について自分の都合のいいように妄想して、懸命な努力を怠っていたことを正直に話してくれた卒業生もいました。

私たちは失敗した時に、諦めたり、悲観したりするだけで行動しないことがあります。また、「なんとかなるさ」と楽観して行動を先送りにすることもあります。どちらも、「今」という時間を精一杯生かしきっていない状態です。過去への後悔を引きずっていたり、まだ見ぬ未来が自分の思い通りになるような錯覚の中に生きている状態です。

こんなことを考えていた時に、新任の先生が「前後際断」という言葉を教えてくれました。過去や未来を断ち切って、「今、ここで」すべきことに集中することで、目の前の課題に一心不乱に取り組むことができる、という意味です。「過去と未来を切り離して現在だけを大切にしなさい」と受け取ることもできますが、過去の後悔や未来への妄想を消し去ることは難しいかもしれません。それならば、「過去から学んで、現在を大切に生きて、未来を築け」と受けとめた上で、「今の自分」を鼓舞して行動した方がいいでしょう。卒業生と新任の先生から、貴重な学びを得た1日でした。