「不完全なものの魅力」

勉強をしていて「よし、完璧だ」と思える時があります。学習範囲が狭かったり、内容が易しい時には、やり残すことなく100%の学びを実践することができます。しかし、範囲が広く学習量が多くなったり、内容が難しくなったりすると、完璧にやり遂げることはなかなか困難です。そして、そんな時でも、誠実な人は「やらなければ」と思ってしまいます。

私たちの頭は、完成していないことに強い記憶や印象を残してしまうものだそうです。心理学用語ではこれを「ツァイガルニック効果」と言います。不完全になってしまったことを完成させたいと思う気持ちが強くなるということです。

勉強が思うように進まない時には、この「ツァイガルニック効果」をうまく利用してみたらどうでしょう。どんな勉強でも、まずは全力で取り組んでみましょう。そして、「これが終わったら休憩しよう」と決めずに、やっている途中で休憩をとるのです。つまり、「やり残し感」を抱いたまま休息するのです。そうすれば、「完成させたい」という気持ちを持って、勉強を再開することができます。だらだらと休憩を長引かせることもなくなるでしょう。

私たちは完全なものを求める傾向があります。しかし、その傾向は完成したものだけを評価するのではなく、スペイン、バルセロナのサグラダ・ファミリアのような、完成に向かう姿を求めることにも通ずるのかもしれません。「まだ見ぬ完成形を求める気持ち」、やり残し感が後押しする「前に向かおうという意志」、この先どうなるのだろうという「強い興味・関心」・・・。不完全なものには、背中を押して前へ一歩踏み出させてくれる不思議な魅力がたくさんあります。

自ら中途半端な状態を作りだして、やり残し感を大きく膨らませて、身体をゆっくりと休ませ、「完成させたい」という強い意志の力を借りて、勉強楽しんでみてください。