「空気」

いよいよ平成結びの日が近づいてきました。先日、ある方から、「どうしましょう?平成が終わってしまいます」という文で始まるメールをいただきました。「何かあったのかな」と思いながら読み進めていくと、「日々多忙で平成から令和への節目を、自分なりにしっかりと捉えることができない」という意味だと分かりました。

岐阜県関市に平成(へなり)という地区があります。全国唯一元号とまったく同じ漢字を使っている地区です。そこで今日から、缶詰の販売があるそうです。「平成の空気」という缶詰が記念グッズとして売り出されます。缶の中には、平成地区の空気と平成の五円玉が入っています。平成の空気を保存して、令和への良いご縁があるようにという願いが込められているそうです。

メールを送ってくれた方は、「気がついたら令和だったということがないように、平成という時代を噛みしめる時間を、一日のうちわずかでも意識したい」と締めくくっていらしゃいました。自分の生活とは直接関係のない新元号への移行を、自分の中で大切な転換点として位置づけることができる人なのだと感じました。

「人々が美しい心を寄せ合う中で、和を保っていこう」という願いが込められた新元号「令和」です。五月一日を迎えるにあたって、平成という時代に思いを馳せることは、自らの人生を振り返ることでもあります。他者と協働できる自分を創るきっかけにもなります。心の中に「平成の空気」を持っている人として、令和元年の初日を迎えたいものです。