「智力の芽」

先週末まで、卒業生5名が教育実習を行っていました。保健体育・養護・国語・音楽・美術と、学問分野は多岐にわたっていましたが、それぞれが中学・高校6年間で、自分のキャリアをデザインし、「30歳からの自分」をイメージして選んだ結果です。

初日の授業開始前に集会を行い、一人ひとり、全校生徒に挨拶をしてもらいました。「看護や医療に興味のある人は、どんどん質問に来てください」「皆さんとの授業を楽しみにしています」「校内で出会った時には、ぜひ声をかけてください」「いろいろな場面で皆さんと会話したいです」など、緊張しながらも自分の希望をしっかりと述べていました。

ある教育実習生は、「作品というのは、作ればいいという単純なものではありません。自分が何かを感じ、それを思考し、文字化して、他の人に伝わるように思いを込めて創りあげていくものなのです」と語っていました。後輩たちに、切れ味の鋭いメッセージが伝えられた瞬間でした。別の教育実習生は授業の中で、「過去に辛い時期がありましたが、『あの時辛い思いをしてよかった』とはまだ思えません。でも、『辛い思いをしている人の支えになろう』と思えるようにはなっています」と心の内を話してくれました。生徒の心を揺さぶる深く、温かいメッセージでした。

自分と同じ学校で過ごした先輩たちの言葉は、素直に生徒に届きます。そして、生徒の心の中には新しい価値観が生まれ、思考が進化していきます。学力とは異なる「智力」の種が芽を出すのです。後輩たちに貴重なプレゼントを贈ってくれた先輩たちでした。