「確かな一歩」

問題を解いていて分からないことに出会うと、安心して心穏やかに勉強することができなくなります。「もうすぐ入試なのにどうしよう」「今まで頑張ってきたのになぜ解けないのだろう」「努力すれば分かるようになるのだろうか」この時期、中学受験であろうと、高校受験であろうと、大学受験であろうと、すべての受験生が経験するハラハラする瞬間です。

以前ある生徒が、受験勉強の心得を教えてくれました。「先生、受験勉強をしていて分からない問題に出会ったら、私は『ラッキー、これでまた一歩前に進める』と思うようにしていました。そうすると、『今、この瞬間に、分からない問題をできる問題にしておけば、入試当日まで着実に学力は伸長するんだ』と思えるようになり、不安にならずにすむのです。むしろ、安心してその後も勉強できるのです」

人生においては、受験に限らず、ドキドキする瞬間、心乱される場面がいくつもあります。そんな時にこそ、その不安を「一歩」に変えてみてください。皆さんが今、力を尽くしている営みは、決して受験だけに通用するものではありません。生きていく上で、数々の壁を乗り越えたり、壁に穴を開けて通り抜けたり、壁を迂回したりするための術(すべ)を身につけているという意味も持っているのです。

考え方を変えましょう。捉え方を変えましょう。皆さんの心の変化が、不安を「安心」に変換してくれるのです。変換方法は皆さんが一人ひとりが持っています。その場に合った方法を試してみてください。そうすれば、皆さんは不安を抱かずに日々の勉強に余裕を持って取り組むことができます。皆さんなら、「受験当日の自分は今の自分よりずっと成長しているぞ」という強い意思を持って、受験に向かって邁進することができます。